新型アコードのマイナーチェンジ後の性能を解説。価格面で課題は残るが、欧州の高級PHVと比較(ベンツ、BMW)しても引けをとらない性能を持つ。先進装備を備え、一段と輝く車となった。
新型アコードの実力
アコードがマイナーチェンジを受け新型となった。
大幅改良が行われ、その内容はオデッセイハイブリッドで使われた新技術が沢山盛り込まれている。
今回はアコードを欧州PHVと比較してその性能を解説していきたい。
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新型アコードは何がどう変わった?
まず、アコードは大幅マイナーチェンジを受け、
体積を20%以上小型化している。
パワーコントローラーは23%、リチウムイオン電池は11%小型化に成功している。
駆動用モーターの見直しなど徹底した改革を行った。
体積を小型化しているが、
出力は15ps、トルクは0.8kgmパワーアップしているので
184ps/32.1kgmと言う数字に落ち着いている。
現在、マイナーチェンジ後のアコードはバカ売れしているとまでは言えない。
販売台数はまだまだだが、それで良いのだ。
アコードに搭載している、
2モーターハイブリッド(i-MMD)の改良にホンダは現在真剣に取り込んでいるのだ。
今後のミドルクラスの車種にはこの2モーターハイブリッドを順次搭載して行く予定だ。
i-MMDのコストダウンに成功
実は、アコードのマイナーチェンジの成功は、
性能向上だけではない。
今回のマイナーチェンジの改良により、
i-MMDのコストダウンも成功しているのだ。
アコードで採用していた、
モーターの巻線構造の変更は、生産性を大きく向上させ、
さらに、パワーコントローラーは内製からケーヒンからの調達に変更した。
リチウムイオン電池も系列のブルーエナジーからパナソニックにサプライヤーが変更されている。
残念な点は、
新型となり、プラグインハイブリッドの設定が終了した事だ。
ここ数年で欧州が、PHVモデルで勝負している点を考えると、アコードにもPHV設定は欲しかった。
国内では三菱のPHEVが唯一欧州勢に対抗している事となる。
ホンダ車にも欧州PHVに対抗できる車種が欲しい。
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ホンダがアコードでこだわっている事
現状、ハイブリッド界を抑えているのはやはり「トヨタ」である。
世界のハイブリッド市場はトヨタの一人勝ちの状態だ。
そんな中、ホンダは
唯一、燃費性能の発展と言うハイブリッド車の本来の姿にこだわり続けている。
トヨタと闘うにはブランド力では敵わない。
唯一ハイブリッド本来の燃費性能と価格だけで勝負しているのだ。
しかし、現状苦戦を強いられているのは「価格面」となっている。
アコードハイブリッドはお世辞にも安いとは言えない設定となってしまっている。
お得感で言えば、フィットハイブリッドの方が上である。
アコードハイブリッドは燃費は良いが価格がまだまだだ。
ホンダのi-MMDは基本的に、シリーズハイブリッドだ。
アコードのバッテリーに関して言えばプリウスの約2倍、
1.4kWhのリチウムイオン電池を搭載している。
バッテリーが大きくなっている分、アコードの低コスト化に苦戦をしているのだ。
その結果、新型アコードは385万円~410万円と言う価格設定になっている。
従来のおよそ20万円アップだ。
ホンダセンシングなどの先進装備によって唯一頑張っている感が出ている状態だ。
アコードは欧州PHVにも引けをとらない性能を持つ
アコードハイブリッドと欧州PHVを比較してみると
欧州PHVが
バッテリーを使いきって通常のハイブリッドカーとして走っている時の性能はアコードハイブリッドの方が安定感がある。
欧州PHV車はハイブリッドモードで走行していると、アコードの方が上に感じるのだ。
アコードのハイブリッドはどちらかと言うとEV走行に近い走行性能を持つのだ。
エンジンは高速域以外では発電に専念する仕様な為、フル加速しない限りあまりその存在を感じさせない。
渋滞での走りなどは非常に静かだし、走り出しや止まりもスムーズだ。
今回のアコードビッグチャンジで価格面に課題は残っているが、
ハイブリッド単体でみると、大変よい車だ。
欧州のベンツやBMWの走行性能とくらべても引けをとらない車種に生まれ変わっている。
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