6代目新型ハイエースのフルモデルチェンジについて。200系ハイエースのビッグマイナーチェンジも同時に行われ5型となる。新型と現行を併売していく事になる。価格や荷室の広さ、新旧の比較など
新型ハイエースはフルモデルチェンジでセミボンネットへ
トヨタのハイエースがフルモデルチェンジをし次期300系へと生まれ変わる。
発売時期は2018年以降で大幅に進化しての誕生だ。
ハイエースは2018年に2通りのモデルチェンジを行う。
・新型6代目の300系ハイエースのフルモデルチェンジ
・現行5代目の200系ハイエースのビッグマイナーチェンジ
なぜ2通りのモデルチェンジを行ない併売していくのかは後程解説したい。
現在、街中に溢れているハイエース。
商用車として、すばらしい積載能力が特徴で仕事の相棒として乗っているユーザーを今では多く見かけるようになった。
スペース能力を最大限に効率化しているので一度ハイエースを商用車として使ってしまったら他の車種には乗り換えられないだろう。
今回のフルモデルチェンジにより1番大きなニュースは、
「パッケージング」の刷新だ。
前席の下にエンジンを置くタイプの「セミボンネットタイプ」へと生まれ変わるのだ。
遂に新型ハイエース(300系)にノーズが備わる事になる。
しかし、
セミボンネットタイプになる事により、現行(200系)ハイエースよりも積載能力は劣ってしまう。
これをカバーする為に、
新型ハイエース(300系)の室内では、実質的な荷室長を確保する為にリアシートの格納方法に手を加える。
単純な前倒しタイプではなく、ダイブ格納式が検討されているようだ。
ハイエースは日本の道路事情をよく把握し開発されている。
どの車種よりもスペースの効率化を考えた事により圧倒的な積載能力を手にし、取り回し性により小口物流を支えてきた。
しかし、この商用車も遂にデザイン面などでも変化する時が来ているのだ。
グローバル化の並が押し寄せて来ているのだ。
新たなデザインを用意し、300系とする。
そしてこの300系をベースにトヨタは今後、グローバル展開を進めていく事になる。
新型300系ハイエースをベースにグローバル展開を行うが、
現在もグローバル展開は行われている。
ヨーロッパではプロエース、プジョーではトラベラー、シエトロンではスペースツアラーの名前で既に販売されている。
しかしこれを更に強化していく事になる。
さて、フルモデルチェンジで気になるのはやはりそのデザイン面だ。
サイドの抑揚はアルファード/ヴェルファイア風の有機的ラインで設計されているとの事。
しかし、こうなると現行のアルファードやヴェルファイアオーナーには、新型と言ってもハイエースはあくまでも、商用バンなのでそれと似たデザインを嫌う可能性もある。
ミニバンと商用バンとではデザイン面でも差別化は図りたいものだ。
ここの考慮についても現在検討されている。
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新型300系ハイエースの開発に向けて
新型300系へのフルモデルチェンジは2018年以降になるが、
現行の200系ハイエースは15年のモデルライフに差し掛かろうとしいる。
(2016年12月時点)
現行の5代目ハイエースの誕生は2004年8月23日だ。
フルモデルチェンジで6代目新型ハイエースとなる。
先代の100系も同じく15年というモデルライフを送っているのでそろそろ、モデルチェンジが見えてきており、開発は順調だと言う。
2016年にトヨタは社内で「7カンパニー制」をとっている。
この「7カンパニー制」とは、
・先進技術開発カンパニー
・トヨタコンパクトカーカンパニー
・ミッドサイズヴィークルカンパニー
・CVカンパニー
・レクサスインターナショナルCo
・パワートレーンカンパニー
・コネクティッドカンパニー
上記の7つの事で、トヨタが狙う成長戦略の軸となるものだ。
この中で、「CVカンパニー」と言うのがあるがこのCVとは「商用車」と言う意味だ。
つまり、商用車「新型300系ハイエース」の開発が含まれている。
トヨタは世界で1000万台を販売する内の26%以上は商用車が占めているのだ。
3割近く商用車を販売しているので収益面で見ても商用車は外せない存在となっている。
それだけに(グローバルな面も考えて)新型300系ハイエースの開発に力を入れているのだ。
フルモデルチェンジでは大胆な進化を遂げる6代目ハイエース。
・パッケージの刷新
・前席にエンジンを搭載
・ノーズを備える
新型300系ハイエースではセミボンネットへと変化するとお伝えしたが、この理由は前突への対応を兼ねている。
今後規制されてくるであろう事を先取りしての変化を行う。
新型300系ハイエースでヨーロッパ市場でも再挑戦
トヨタハイエースは以前ヨーロッパで売られていた事がある。
しかし、フォルクスワーゲンなどのライバル社と比較するとボディタイプが選べなかった(車種が少なかった)事もあり、撤退を余儀なくされてしまった。
現在、ヨーロッパで発売されているタイプには、プロエースがある。
プジョーとシエトロンと共同開発されているだけあり、近代的なデザインで人気がある。
プロエースはFWD(前輪駆動)で商用車としては合理的だ。
しかし、ハイエースと比較するとワンクラス下の車種となる。
そこで現行200系ハイエースをフルモデルチェンジし、次期300系としてヨーロッパ市場で再挑戦するのだ。
新型300系ハイエースVS日産NV400
日産NV400とは、日産が販売している商用車のバン「NVシリーズ」でヨーロッパ市場を中心に販売されている車種だ。
日産NV400は様々な架装が選択出来る上に駆動輪がFWDかRWDかまで選べるフルチョイス仕様になっている。
なお、NV400の数字は車両総重量最大「4トン」を意味している。
デザインも優れており、ヨーロッパ市場にふさわしく、高速巡航性能にまで優れている。
さすがルノーのOEM車だ。
人気の秘密は、多人数を乗せたり、アクティブな使い方が出来る点にある。
商用車としてだけのイメージでは販売していないのだ。
エンジンルームが隔離されるので、乗り心地は格段に向上するが、同じような全長の中で独立したエンジンルームを確保すると、しわ寄せが確実に荷室ルームにくるのだ。
日本での発売は道路事情も考慮して、4ナンバーから大きくそれない全長で発売されるだろうが、全長5m半程のスーパーストレッチ版も用意される可能性もあると言う。
乗員位置が限りなく前に位置するキャブオーバーは、ボンネット付き車種よりも前方の見切り性能が圧倒的に優れる事になる。
ボンネットが無くなるのでホイールベースも短くなり、小回りが良い。
これに対し新型300系ハイエースは、
駆動方式はRWDとAWDのみからの選択となり、ボディタイプは1ナンバーサイズのワイド1本となる。
新型300系ハイエースは現行5代目の200系ハイエースから大きくパッケージングが変化するので日産NV400のような要望に応える事はできない。
新型6代目の300系ハイエースは、200系ハイエースを商用車として積載能力重視で乗りこなしているユーザーからの乗り換えは難しいだろう。
積載能力が200系と比較すると劣るからだ。
しかし、さすがトヨタだしっかりと対策はしている。
現行200系ハイエースをビッグマイナーチェンジをするのだ。
その上で新型の6代目ハイエース300系も用意する。
こちらについては後程解説していく。
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新型300系ハイエースと現行200系の比較
ハイエースの新型(6代目)と現行(5代目)とを比較して行こう。
【荷室の広さを比較】
・新型300系ハイエース
全長:4790mm
全高:1965mm
荷室長:2380mm
ホイールベース:2985mm
以前発売されていた「グランビア/グランドハイエース」程度の大きさだと考えても最大荷室長は2400mm以下となる。
この数字は現行(5代目ハイエース)の3000mmには及ばない。
エンジンを前席に搭載する事により乗車位置も後退する。
目線はミニバン並になるのでそれによって見通しが悪い道路で運転の取り回しのしやすさが課題となる。 |
・現行200系ハイエース
全長:4695mm
全高:1980mm
荷室長:3000mm
ホイールベース:2570mm
200系ハイエースは5代目続くだけあって、ストイックにスペース効率を追求している。 それだけに、積載能力は抜群だ。 最大荷室長は3mにも達する。
商用車としての小口物流に大いに役立っている。 |
新型300系の課題と200系ハイエースのビッグマイナーチェンジ
ハイエースはあくまでも「積める」「走れる」車で商用車として使うユーザーが多い。
しかし、新型300系ハイエースでは色々と変化する事によって「仕事車」として上手くその性能を発揮できるか不安な点も多い。
積載能力は5代目ハイエース200系ほど積めなくなってしまう。
これが最大の課題だが、その対策とし200系ハイエースのビッグマイナーチェンジを行い、積載能力を維持した新型ハイエースを用意する。
先代と新型の併売は30系プリウスが誕生した時にも採られている。
現行の5代目ハイエースは数回改良を重ねた結果、現在は4型だ。
これが5型へとビッグマイナーチェンジされるのだ。
これにより、
新型ハイエース(6代目で300系)と現行ハイエース(5代目で200系「5型」)を併売していく。
5代目ハイエースのビッグマイナーチェンジ時期は新型300系ハイエース(6代目)が発売されると同時か少し前になる。
2018年までにはビッグマイナーチェンジは行われる。
5代目200系ハイエースのビッグマイナーチェンジ内容
200系ハイエースが5型へとビッグマイナーチェンジするが、注目するべき点は、
プラドに採用されている1GD型2.8Lクリーンディーゼルを移植する点だ。
1GD型2.8Lクリーンディーゼルエンジンは2017年にタイで発売されるハイエースにも先行採用される。
タイは「排ガス規制」が緩やかで、そこで先行採用される目的は実験も兼ねている。
タイはご存知の通り、渋滞も多く、また気温も高温多湿でそれらの下で走行させテスト確認する目的がある。
ハイエースを積載能力重視で乗り回しているユーザーにとっては現行5代目ハイエースのビッグマイナーチェンジは朗報だろう。
6代目の新型300系ハイエースは200系ハイエースよりも小回りが効き、デザインを重視したミニバン的な使い方が出来る新車となる。
この2車種を是非見比べて頂きたい。
価格やデザインなどに関して、最新情報を入手次第随時更新をしていく。
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