新型ヴィッツハイブリッドと同じトヨタの売れっ子アクアと比較してどっちが買いのか。気になる燃費比較や価格その他の性能で比べていく。
2017年1月12日にハイブリッドを設定したヴィッツ。
そのヴィッツハイブリッドとアクアを比較していきたい。
今さらだが、ヴィッツハイブリッドとアクアは同じトヨタの車だ。
しかも同じコンパクトカー。
シャシーを共有していて、兄弟車となる。
アクアはその燃費性能が高く評価されている。
アクアはJC08モード燃費で37.0km/Lと非常に低燃費だ。
当然、アクアに搭載されている駆動用バッテリーはヴィッツハイブリッドにも流用可能となるので、その燃費性能にも期待が出来る。
すでにヴィッツハイブリッドはヨーロッパでは「ヤリスハイブリッド」と言う名称で販売されており、こちらがまた評判が良い。
ヤリスハイブリッドは今まで海外専用車だったが遂に日本国内で「ヴィッツハイブリッド」として売り出される事となった。
ヴィッツハイブリッドの発売日は2017年1月12日。
まずはヴィッツとアクアを比較する前にそれぞれどのような車種なのか振り返っておこう。
どちらがお得なのか、徹底比較検討していく。
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ヴィッツとは
ヴィッツハイブリッドとアクアの比較の前に、まずはヴィッツについて確認しておこう。
ヴィッツはトヨタが発売する、1,000 - 1,500ccクラスのハッチバック型乗用車だ。
ハッチバック型とは、跳ね上げ式か横開き式の「バックドア」を持つ車種の事を言う。
元は価格の安さを売りにしていた車種だが、ギリシャのデザイナーソティリス・コヴォス氏がデザインを手掛けた事によりそのデザイン性が注目され、大ヒットとなった。
日本国内でコンパクトカーを牽引して来た車種だ。
ヴィッツの影響を受け、ホンダのフィットや日産のマーチが誕生したと言っても過言ではない。
現行車種は3代目ヴィッツで初代が発売されたのは、1999年1月だ。
歴史のあるトヨタの人気車種なのだ。
ヴィッツの歴史
・1998年 パリサロンで「ヤリス」(欧州でのヴィッツの名)が公開。
・1999年1月 日本国内で発売開始
・2005年2月1日 フルモデルチェンジを行い2代目ヴィッツ誕生。
・2010年12月22日 フルモデルチェンジで3代目ヴィッツ誕生。
・2017年1月12日 ヴィッツ史上初、ハイブリッドモデルを追加。 |
ヴィッツのラインアップ
・F(1.3L・2WD) JC08モード燃費:25.0km/L 価格:1,448,182円円
1.0Lエンジンが最廉価版となる。他にエンジンは、1.3Lを選択可能。
・U(1.5L・2WD) JC08モード燃費:19.6km/L 価格:1,791,818円
Fとの違いはエンジン性能。1.5Lを選択可能。
・Jewela(ジュエラ) (1.0L・2WD) JC08モード燃費:21.6km/L 価格:1,417,745円
どちらかと言うと、女性や個性派にターゲットを絞ったジュエラ。 女性が好むようなボディカラーや室内色を用意している。 もちろん日焼け防止のスーパーUVカット・IRカット機能付フロントドアガラスを装備。
・RS(1.5L・MT) JC08モード燃費:17.2km/L 価格:1,883,127円
走りにこだわったスポーティモデル。 専用スポーツグリル&専用エアロバンパー(フロント)&フロントフォグランプなどを装備。
・1.3F“LED Edition”/1.0F“LED Edition” (1.0L 2WD) JC08モード燃費:-km/L 価格:1,372,582円
ヴィッツの特別仕様車。シート表皮やステッチが専用となる。ボディカラーも特別設定のボルドーマイカメタリック〈3R9〉が選択可能。 |
ヴィッツハイブリッドのスペック
ヴィッツハイブリッドの主要諸元 | |
全長 全幅 全高 |
3945mm 1695mm 1500mm |
ホイールベース |
2510mm |
最小回転半 |
4.7mm |
車両重量 |
1100kg |
エンジン 排気量 最高出力 最大トルク |
1496cc 74ps 11.3kg-m |
モーター 最高出力 最大トルク |
61ps 17.2kg-m |
トランスミッション | CVT |
システム出力 |
100ps |
最大トルク |
11.3kgm/3600~4400rpm |
JC08モード燃費 |
36.2km/L以上 |
使用燃料 |
無鉛ガソリン |
燃料タンク容量 |
36L |
トヨタアクアとは
アクアは2011年12月26日に誕生したコンパクトカーだ。
2014年に一度マイナーチェンジをしているがフルモデルチェンジはまだ行われておらず、現行車種が初代となる。
「アクアは燃費が良い」と認知されている通り、燃費をとにかく重視したハイブリッド車だ。
ボディはカラフルな色を用意しており、男性・女性を選ばないのも特長だろう。
もとは、2010年1月に開かれたデトロイト・モーターショーでトヨタブランド最小のハイブリッド専用車「FT-CH」が発表されたが、それを改良して誕生した車種だ。
翌年の2011年1月、デトロイト・モーターショーで先程の「FT-CH」の流れを汲む新型のコンセプトカー「PRIUS C concept(プリウスCコンセプト)」を発表している。
同年11月15日に、「プリウスCコンセプト」を市販化させた「アクア」をアナウンスした。
アクアの歴史
・2011年12月26日 正式発表と発売。
・2013年5月31日 一部改良を実施。
・2013年11月26日 2度目の一部改良を実施。
・2014年12月8日 初のマイナーチェンジを実施。 ※「X-URBAN」追加、一部フェイス変更
・2015年11月4日 3度目の一部改良 ※特別仕様車「X-URBAN"Solid"」を発売。 ・2016年5月12日 特別仕様車「S"Style Black"」を発売。 |
アクアのラインアップ
・X-URBAN(エックスアーバン) JC08モード燃費:33.8km/L 価格:2,100,109円
「都会的なセンスのクロスオーバー」をコンセプトに掲げた派生モデル。
・G“ブラックソフトレザーセレクション” JC08モード燃費:37.0km/L 価格:2,090,291円
室内空間をブラックで統一しシックな車種になっている。 「G」に「パッケージオプション」の一つとして設定されている「スマートエントリーパッケージ」の装備品・コンライトを追加装備したモデル。
・G JC08モード燃費:37.0km/L 価格:2,007,818円
「S」を基本とした上級仕様車。内装色はディープブラウンのみ。
・S JC08モード燃費:37.0km/L 価格:1,887,055円
標準仕様のアクアで最も量産されているタイプ。 内装色はブルーブラックかブリリアントレッドのどちらかを選択可能。
・L JC08モード燃費:37.0km/L 価格:1,761,382円
アクアで1番安いモデルでビジネス仕様。 内装色はナチュラルグレーのみ。 さらにボディカラーも4色のみ。
・G“Gʼs” JC08モード燃費:-km/L 価格:2,431,963円
最高度のチューニングによりスポーツ仕様に改良されたモデル。 アクア史上最高のスポーティさとアグレッシブなデザインとなる。 Gʼs専用のインテリアとエクステリア。
・X-URBAN“Solid”(エックスアーバンソリッド) JC08モード燃費:-km/L 価格:2,155,091円
今まではクロスオーバーのXアーバンで選ぶことができなかったパーツカラーのブラックを設定している。特別仕様車だ。
・S“Style Black”(エススタイルブラック) JC08モード燃費:-km/L 価格:1,996,037円
内装色はブッラクのみで、ボディカラーは落ち着いた色となっている。 メッキアウトサイドドアハンドルを始め特別装備が特長。 |
アクアのスペック
アクアの諸元表 | |
全長 | 3995-4055mm |
全幅 | 1695mm |
全高 |
1455-1490mm 1420-1430mm(G's) |
ホイールベース | 2550mm |
車両重量 |
1050kg (L) 1080kg (G/S) 1090kg (X-URBAN) 1100kg (G's) |
最高出力 |
エンジン 54 kW (74 PS) /4,800 rpm モーター 45 kW (61 PS) |
最大トルク |
エンジン 111 N·m (11.3 kgf·m) /3600-4400 rpm モーター 169 N·m (17.2 kgf·m) |
変速機 | 電気式無段変速機 |
サスペンション |
前: ストラット式 後: トーションビーム式 |
価格 | 1761382円~ |
ここまででヴィッツとアクアを振り返ったが、
次からいよいよ比較していこう。
ヴィッツは今回の(2017年1月12日)マイナーチェンジで、「RS」と「G`s」は消滅してしまう。
しかし2017年秋にはGRスポーツおよびGRに改名された上で追加発売されるのも注目されている。
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ヴィッツハイブリッドとアクアどっちが買いか
ここからは具体的にヴィッツハイブリッドとアクアを比較していこう。
1.5L直4ハイブリッドを搭載するヴィッツハイブリッドのエントリー価格「F」は181万9800円だ。
これに比べアクアの最廉価モデルは、「L」で176万1382円でJC08モード燃費は37.0km/Lを叩き出す。
ヴィッツハイブリッドの最廉価版モデルはアクアの最廉価版モデルと異なり「燃費スペシャル」ではない。
しかし、リアワイパーや運転席上下アジャスター、後席パワーウィンドウも装備しているのでファーストカーで購入しても不満はないだろう。
ヴィッツハイブリッドとアクアの似たモデルを比較してみると、
ヴィッツハイブリッド「F」と価格の近いアクア「S」(188万7055円)になる。
そこでこの2車種で比較してみよう。
ヴィッツハイブリッド「F」とアクア「S」比較
ヴィッツハイブリッド「F」とアクア「S」この2車種を比べてみると、
・赤外線カットガラス
・コンライト
・カラー表示のインフォメーション画面
これらの装備でヴィッツハイブリッドが優位となる。
逆にアクアには
・撥水ドアガラス
・上下調整式フロントヘッドレスト
・シャークフィンアンテナ
・時間調整式間欠ワイパー
・リア2スピーカー などが標準装備される。
ヴィッツハイブリッドVSアクア 有利な点
・ヴィッツハイブリッドが勝る点 赤外線カットドアガラス コンライト(ランプ自動点消灯システム) マルチインフォメーション画面 イモビライザー
・アクアが勝る点 シャークフィンアンテナ ルーフスポイラー 時間調整式間欠ワイパー 間欠リアワイパー(ヴィッツは間欠機能なし) 撥水ドアガラス シルバー調インテリアパーツ 上下調整式フロントヘッドレスト リア2スピーカー |
燃費ではアクアの方が上?
カタログ燃費を比較してみると、
・ヴィッツハイブリッド:36.2km/L
・アクア「S」37.0km/L
となり、ぱっと見は、アクアの方が優れている。
しかし、
オプションを加え重量が増えるとアクアのカタログ燃費の数値は33.8km/Lまで落ちてしまう。
こう考えると燃費の面でもヴィッツハイブリッドの方が有利となる。
室内空間比較
ヴィッツハイブリッドは「ガソリン車」で好評のパッケージングに準じて開発される。
その為、アクアと比べると
・後席居住性
・ラゲッジスペース
この2点の使いやすさで上を行く。
小回りが効くのもヴィッツハイブリッド
ヴィッツハイブリッドの最小回転半径が4.7mと言うのも見逃せない。
と言うのも、
アクアは4.8mと若干ヴィッツハイブリッドよりも最小回転半径が広く、
さらにオプションの16インチタイヤを履かせると5.7mと一気に広がってしまうのだ。
新型ヴィッツの車両本体価格 | |
F Mパッケージ(FF 1L直3) |
1181520円 (現行+27883円) |
F(FF 1L直3) |
1325160円 (現行+34069円) |
F Smart Stopパッケージ(FF 1L直3) |
1405080円 (現行+34462円) |
ジュエラ(FF 1L直3) |
1473120円 (現行+55375円) |
ジュエラ Smart Stopパッケージ(FF 1L直3) |
1553040円 (現行+55767円) |
F(FF 1.3L直4) |
1481760円 (現行+33578円) |
ジュエラ(FF 1.3L直4) |
1703160円 (現行+55669円) |
U(FF 1.3L直4) |
1798200円 (現行+47618円) |
U スポーティパッケージ(FF 1.3L直4) | 1952640円 |
F(FF 1.5L直4ハイブリッド) | 1819800円 |
ジュエラ(FF 1.5L直4ハイブリッド) | 1983960円 |
U(FF 1.5L直4ハイブリッド) | 2087640円 |
U スポーティパッケージ(FF 1.5L直4ハイブリッド) | 2237760円 |
F(4WD 1.3L直4) |
1589760円 (現行+33578円) |
ジュエラ(4WD 1.3L直4) |
1811160円 (現行+55669円) |
U(4WD 1.3L直4) |
1906200円 (現行+47618円) |
【注目】新型ヴィッツ「Uスポーティパッケージ」
2017年にマイナーチェンジするヴィッツ。
初のハイブリッド設定を追加する他に注目したいラインアップがある。
「U・スポーティパッケージ」だ。
このU・スポーティパッケージは、一旦ラインナップから消えるスポーツモデルの代役を果たすグレードだ。
※スポーティモデルは2017年秋に再登場
約15万円上乗せするだけで
・サイドマッドガード
・ルーフスポイラー
・16インチタイヤ&アルミホイル
・パンク修理キット代替えの応急タイヤ
これらの装備が付いてくるのでこちらのモデルはお得と言えよう。
マイナーチェンジ後の新型ヴィッツのメインは、1.3L Fモデルとなる。
このモデルは約3万3500円値上がりしてしまうが前後デザイン変更の他、
・イモビライザー
・ドアロックに連動するオート格納ドアミラー などが装備される。
若干価格が上がるがそれ相応のモデルチェンジを果たしているので納得できるはずだ。
ヴィッツハイブリッドとアクアの選択で悩んだら一度試乗をすると良いだろう。
新しく発売されるヴィッツハイブリッドはアクアよりも勝っている事を体感できるかもしれない。
燃費性能や価格、室内空間の使い勝手や、デザインなどを加味して頂きたい。
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