ホンダに新型ハイブリッドカーが誕生する。それが新型インサイトだ。発売時期は2018年2月頃を予定している。価格や燃費性能その他スペックまで最新情報を公開。プリウスハイブリッドVS 3代目インサイトが実現しそうだ。新型インサイトPHVは発売されるのか
ホンダ新型インサイト誕生について
実はホンダは2015年頃から日本市場に重点をおいたハイブリッドモデルの開発が進められていた事がある。
専用シャシーを開発し、王道のハイブリッドモデルに加えプラグインハイブリッドでトヨタのプリウスにぶつける計画があったが、このプロジェクトには見直しが入り一度破棄されている。
しかし、現在の日本市場を見てみると、ハイブリッドモデルがとにかく売れている。
とくに新型プリウス人気は目立つ。
ここまでプリウスに大きな顔をされているのをホンダはこのまま見過ごすはずがなく、現在はCセグメントのハイブリッドカーの開発に再度乗り出している。
2015年頃にチャレンジしかけた、専用シャシーの開発は断念しているものの、ホンダシビックのシャシーを流用しプリウスにぶつける新型ハイブリッドモデルを開発しているのだ。
さて、北米ニューヨークショーでホンダはクラリティFCとコンポーネンツを共有するプラグインハイブリッドと、EVを発表した。
こちらのモデルではプラグインHVには17kWhのバッテリーとエンジンが搭載されているがそれでも排気量は1.5Lと言う小さな物になっている。
車体はアコードにも劣らない程大型にもかかわらず排気量は小さい。
排気量を小さくできるのは、エンジンが駆動力を発揮するのではなく発電役に徹するからだ。
ホンダはこのクラリティシリーズを北米で年間7万5000台販売する計画でいる。
アコード、オデッセイHVではホンダシリーズHVに近い方式を採用しているが、このクラリティプラグインハイブリッドモデルもその延長線上にある。
ただ、残念なのが、このクラリティハイブリッド、プラグインハイブリッドモデルは日本市場には不向きな点だ。
車体サイズが大きすぎるので日本の道路市場には合わないのでプリウスとは戦えないのだ。
そこで浮上しているのが開発コードが2LCと名付けられた新型インサイトの復活だ。
インサイトは既に発売終了しているが、ホンダのハイブリッドカーを象徴する車種だ。
1999年に初めて誕生し、数年空いて2009年に2代目インサイトへフルモデルチェンジしている。
しかしながら2014年3月に発売を終了してしまった。
今回新型インサイトが誕生する事になると3代目となる。
新型インサイトはプリウスに対抗できる車種になるのだろうか。
その最新情報を画像付きで見ていきたい。
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新型インサイト発表は2017年東京モーターショーか
3代目となる新型インサイトのデザインは既に決定しているとの事。
現在、新型インサイトは海外にてテストカーを走行させている姿がスクープされているが、
そのテストカーはグレイスの姿をまとって走行しているとの情報がある。
その姿を観察していくとグレイスよりも前後フェンダーは各幅されており、
ホイールベースも延長されており、グレイスよりもワンサイズ上の車種だとわかる。
新型インサイトの発売は2018年を予定しているが、カモフラージュされたボディではなく、グレイスをまとってテストしている情報を考えると、ボディが未完成なのは気になる点だ。
出典:https://twitter.com/crhondadealers/status/892793419965362176/photo/1?ref_src=twsrc%5Etfw&ref_url=http%3A%2F%2Fcar-moby.jp%2F217867
出典:http://www.motorauthority.com/news/1022930_2019-honda-insight-spy-shots#image=4
通常はロゴマークを隠してテスト走行をするのが普通だが、新型インサイトではHマークを堂々と出している。
早ければ初披露は、2017年秋開催の第45回東京モーターショーだと予想されている。
厳しい環境基準が定められている北米カリフォルニア州で存在をアピールする為にも同時期開催のLAショーにも出展される予定だ。
次に、インサイトの歴史を簡単に振り返ってから3代目インサイトの最新情報をみていこう。
初代インサイト(1999~2006年)
ホンダの「J-VX」を市販化させたものだがインサイトだ。
インサイトは、ガソリンモデルトップの世界最高水準の低燃費を目指して開発されたモデルで1999年に誕生したホンダ初の量産ハイブリッドカーで、
ボディはコンパクトでハッチバック型2人乗りである。
低燃費を目指すゆえ、リアホイールスカート(リアのホイールハウスを覆う部品で、後輪の上側半分がボディに隠れている)を採用するなどし、徹底した空気抵抗低減を目指した車で、当時のプリウスを凌ぐ35.0km/L(10・15モード測定値)を実現した。
このようなレーシングカーさながらのデザインは当時珍しく、後に発売されるハイブリッドカーに大きく影響を与えている。
アルミ採用の軽量骨格が用いられ、2シーターに仕立てられ車両重量は850kg以下に抑えられている。
1L直3エンジンとモーターを搭載。
しかし、この初代インサイトはほとんど売れていない。
販売台数は日本市場では約2300台、世界全体で約1万7000台。
モデルライフは7年もあったが、特徴的なデザインゆえの整備性の悪さ、3ドアハッチバックであるにも関わらず2人乗りと言う使い勝手の悪さが受け入れられなかったのだ。
▼初代インサイトのモデルチェンジ歴
・1996年9月6日発表
・1996年11月1日発売開始
・2003年11月20日マイナーチェンジ
・2004年10月14日2回目のマイナーチェンジ
・2006年7月生産終了
2代目インサイト(2009年~2014年)
約2年半振りにインサイトが復活。
初代でウケなかった部分を大幅に改良している。
ハッチバックの形状やリアのエクストラウィンドウなどは共通しているが、
2人乗りから5人乗りへ、また特徴的だったデザインのリアホイールスカートは廃止している。
5人乗りへの乗車人数を増やしたのはライバル車種「プリウス」に対抗する為だ。
プリウスは3ナンバーだが、新型インサイトでは5ナンバーとなっておりプリウスよりコンパクトなボディで誕生している。
ホンダ車の中でも、フルモデルチェンジまで時間が空いているとは言え、ここまで形式を変えて誕生した車は少ない。
コスト削減と、低燃費実現の為に軽量化の限界に挑戦している。
具体的には、アルミフレームボディは今回は採用せず、フィットのコンポーネントを採用している。
装備面も充実しており、
「オートアイドルストップ」含むホンダIMAを駆動システムの基本とし、
※信号待ちなどで停車する時にアイドリングを自動で停止
実用燃費の向上を目指してエコアシスト(エコロジカル・ドライブ・アシスト・システム)が全車に標準装備されている。
エンジンの排気量は1.3Lに拡大され、デビュー時のJC08モード燃費は26.0km/Lとなった。
価格は税込み189万円に設定され、数ヶ月後に誕生したプリウスの価格設定に影響を与えている。
こちらのモデルは2014年3月に発売が終了した。
▼2代目インサイトのモデルチェンジ歴
・2009年1月11日「2009年北米国際自動車ショー」に出展
・2009年2月5日発表
・2009年2月6日販売開始
・2009年10月1日仕様変更&カラー追加
・2011年11月11日マイナーチェンジ
・2013年5月16日一部改良
・2014年3月生産終了
これまでに2回途切れたモデルライフだが、再び新型インサイトでプリウスに対抗するのであれば、3度目の正直としてプリウスを追い越してほしいものだ。
次いで、新型3代目インサイトの最新情報を見ていこう。
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3代目新型インサイトの最新情報
ここからは新型インサイトの最新情報を見ていこう。
まずは、プラットフォームから。
新型インサイトのプラットフォーム
新型インサイトのプラットフォームはシビックのプラットフォームが流用される。
シビックセダンのプラットフォームを採用する事により、
3代目は遂に3ナンバーサイズとなる。
※初代、2代目は5ナンバーサイズ
より広くなったインサイトとして誕生する。
新型インサイトのボディサイズ
インサイトはフルモデルチェンジを受けボディサイズが大きくなる。
▼新型インサイトのボディサイズ
全長:4450mm
全幅:1735mm
全高:1450mm
ホイールベース:2700mm
▼先代インサイトのボディサイズ
全長:4390~4395mm
全幅:1695mm
全高:1425~1435mm
ホイールベース:2550mm
ホイールベースを150mm延長し、全長は60mm長くなり、全幅は40mm拡張されている。
新型インサイトのパワートレーン
北米ニューヨークショーでクラリティが出展されたが、新型インサイトにもアトキンソンサイクルエンジンの1.5Lが流用される。
こちらのエンジンもプラグインハイブリッドに仕立てられるが、エンジンが駆動力を発揮する場面は少ないのでほぼレンジエクステンダーと呼んでも良いだろう。
フィットの1.5Lユニットを流用し、既存のエンジンが発電用に用いられる方式は日産ノートe-POWERと同じだ。
既にある技術を用いる事でコスト削減にも繋がり、価格設定も抑える事ができるのだ。
エンジンはフィットの物を流用するが、ハイブリッドシステムには変更がある。
勿論、フィットがマイナーチェンジ時に得た、スリット入りブロックなど新技術はそのまま織り込んでくる。
新型ヴェゼルにも流用するが、
新型インサイトでは1モーターi-DCDではく、2モーター式のi-MMDを採用する。
i-MMDはこれまで2Lと組み合わされて来たが、新型インサイトで初めて1.5Lと組み合わせる事になる。
新型インサイトの燃費性能
ハイブリッドシステムが大きく進化することや、
クールドEGR(排気再循環システム)、排熱回収器も追加される事で効率化が図られ、結果として燃費性能も向上する事が分かっている。
ライバル車種となるであろう、トヨタプリウスの40.8km/Lの燃費性能を凌ぐ事が念頭にある。
新型インサイトの最軽量モデルでは燃費性能は43.0km/Lにも達する見込みである。
実燃費では40.0km/Lを目指している。
新型インサイトにPHVモデルは誕生するのか
でも紹介したがホンダは2030年ビジョンで「電動化技術の導入強化」を進めている。
簡単に紹介すると、
・ハイブリッドシステムをベースとする、Honda独自の高効率なプラグインハイブリッドシステムを採用したモデルを、今後の開発の中心とする
・ゼロエミッションビークル(ZEV)についても、燃料電池自動車(FCV)に加え、電気自動車(バッテリーEV)の開発を強化する
などの公約を掲げている。
これによりヴェゼルもフルモデルチェンジによりPHV化が期待されている。
当然新型インサイトにもPHVは期待されており、実際に新型インサイトPHVも誕生させる方向で動いているようだ。
新型インサイトPHVのライバルもプリウスPHVとなり航続距離はプリウスPHVを超えてくるだろう。
プリウスPHVの航続距離68.2km/Lをオーバーする70km/Lが期待さえれている中、どの程度伸ばせるかが見ものである。
新型インサイトのデザイン
3代目となる新型インサイトのデザインも気になる所だ。
今まで空力抵抗低減を第一に考えて来たインサイトなので新型でも空力特性を考慮した流線形フォルムで誕生する。
先程紹介したように歴代インサイトも流れるようなシルエットを身に着けているのでそれらはそのまま引き継ぐ形となる。
新型インサイトの発売日
発売時期についてだが、ホンダとしては早目に新型プリウスの人気を食い止めたい所だ。
このまま順調に開発が進めば2018年初旬には販売開始ができそうだ。
最新情報では2月頃の発売開始を目処に準備を進めているとの事だ。
初年度の目標販売台数は3万7000台。
2019年は1万1000台。
2020年は8800台。
2021年は1万台を販売する目標を立てている。
初年度以降減る算段が気になる所だが、
ホンダから他の新型ハイブリッドカーを誕生させる計画があるのかもしれない。
生産地域は、
2015年頃の計画では、北米での大量生産で日本へは現地から輸入する計画だったが、プランの見直しと同時に生産向上も変更された。
シビック4ドア同様、埼玉県の寄居向上で生産される予定だ。
新型インサイトの価格
価格に関しては発表直前まで確定しないが、
新型インサイトもこれまでプリウスと競争してきたようにプリウスに似せた価格となる。
250万円前後のグレードから300万円程度のグレードが与えられる見通した。
価格など最新情報を入手次第、こちらにて更新していきたい。
新型インサイト
■ボディサイズ 全長:4450mm 全幅:1735mm 全高:1450mm ホイールベース:2700mm 車両重量:1300kg 乗車定員:5名
□搭載エンジン 1.5L直4ハイブリッド トランスミッション:CVT 7速マニュアルモード付 駆動方式:FF/4WD |
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