ダイハツの新型ミライースVSスズキアルト。どちらがお買い得か、性能が良いのだろうか。オススメの方をスペックごとに比較して解説していく。
ダイハツミライースがフルモデルチェンジ
ダイハツミライースが新型へフルモデルチェンジ。
今まではカタログ数値の燃費性能をとことん重視していたミライース。
しかし、ここに来て実燃費の数値を追求する為のフルモデルチェンジを行った。
実燃費を重視しつつ、走りの気持ちよさも高まっている。
さらには、最新の予防安全装備を備えてきた。
N-BOXやタントを始め、
軽自動車は、年々派手な進化を遂げ普通乗用車と差のない価格なっている。
しかし、ダイハツのミライースは、そんな軽自動車の競争から一歩下がり、冷静な目で進化してきている。
ミライースは昔ながらのベーシックな軽自動車のあり方を追求しているのだ。
例えば、
初代(2011年誕生)はイーステクノロジーを搭載し、ガソリンモデルで初めてJC08モード燃費で30km/Lに達するなどして、軽自動車ならではの燃費性能を追求した。
その後、スズキアルトがミライースの燃費をモデルチェンジごとに超えてきている。
現在まで、0.2km/L単位で燃費争いが続いている。
結果としては、ミライースが35.2km/Lを達成し、アルトの35.0km/Lを超えたのだ。
※2017年5月に行ったフルモデルチェンジでも35.2km/L
しかし、スズキアルトもそのまま黙ってはいなかった。
2014年にフルモデルチェンジをした新型アルトでは車両重量を-60kgの軽量化に成功した。
これにより、自然とJC08モード燃費の性能も向上し37.0km/Lを達成した。
なんと、新型ミライースの燃費性能を一気に1.8km/Lも差を付けたのだ。
さらに、スズキでは燃費計測不正が発覚し、
国交省が再検査をした所、JC08モード燃費で38.3km/Lと言う数値が出てしまったのだ。
ここまでアルトに燃費差を付けられてしまった、ミライース。
今回のフルモデルチェンジではJC08モード燃費は40km/Lオーバーを期待されていたが、結果としては先代の35.2km/Lにとどまってしまった。
ミライースはアルト超えを諦めてしまったのだろうか。
今回は、
新型ミライースがどのように進化したのか、その性能を解説しながら、ライバルであるスズキアルトと比較していこう。
どちらが買いの車なのだろうか。
▼新型ミライース
2017年5月9日フルモデルチェンジ。
デザイン面はシャープになり、今までよりも質感が高まっている。
ボディサイズは、
全長:3395mm
全幅:1475mm
全高:1500mm(FF)1510mm(4WD)
全長、全幅は変化なしだが、全高は10mm高くなっている。
装備面では、軽自動車初のスイッチ式バックドアオープナーを採用している。
新型ミライースの目玉は軽量化に成功した上で走行性能が向上している点だ。
あまり軽くし過ぎると走行性能が悪くなるが、その点を考慮し、「ショックアブソーバー(KYB制)」を改良している。
先代よりもシリンダー径を拡大した事により、ピストン速度応じサスペンションの上下の揺れをコントロールする超飽和型バブルを採用しているのだ。
※軽自動車初
結果、軽い軽自動車でも突き上げが大きくならず安定した走行性能を生み出してくれるのだ。
ボディカラーは全部で9色。
・スカイブルーメタリック〈B83〉
・レモンスカッシュクリスタルメタリック〈Y13〉
・マゼンタベリーマイカメタリック〈R72〉
・スプラッシュブルーメタリック〈B80〉
・プラムブラウンクリスタルマイカ〈R59〉
・ブラックマイカメタリック〈X07〉
・パールホワイトⅢ〈W24〉
・ブライトシルバーメタリック〈S28〉
・ホワイト〈W19〉
新型ミライースでは、カスタムテイストを演出する内外装アクセサリーを用意している。
アクセサリー用品で、カスタム系に変身させる事も可能だ。
こちらはN-BOXカスタムや、タントカスタムなどをイメージして貰えれば分かりやすいだろう。
上記の画像は、
・メッキのフードガーニッシュ、バックドアガーニッシュ
・フロントロアスカート
・サイドストーンガード
・14インチ12本スポークアルミ などを装着している参考画像だ。
内装ではカーボン調センタークラスターパネル、momo製本革巻ステアリングなどを用意している。
エンジン(49ps/5.8kgm)は、KF型3気筒658ccのみでトランスミッションは全車CVTとなる。
価格は84万2400円~で、売れ筋のX”SAⅢ”は108万円(2WD)だ。
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新型ミライースかアルトか
新型ミライースの燃費性能はアルトとの対決を期待を裏切った形で登場した。
JC08モード燃費40.0km/Lと期待されていたが、まさかの先代と同じ数値での誕生となった。
実はこれには理由がある。
新型ミライース以降、燃費のカタログ数値にはこだわらないとの事だ。
カタログ数値よりも実燃費を重視し、更には走行性能を向上させたいとの事。
今回のフルモデルチェンジによって、新型ミライースは実燃費と走行性能が大幅に向上している。
より気持ち良いドライブが楽しめるようになった。
他に変化した個所があるのでみていこう。
新型ミライースでは大幅な軽量化に成功
実燃費を追いかける事により、車両重量の軽量化と言う答えを出した。
まず、足回りの無駄な部品を排除し軽量化に成功している。
新型ミライースでは、先代よりも80kgも軽くなっており、650kgで誕生した。
※先代は730kg
80kg軽量化しているがその内の35kgは「Dモノコック」と言うダイハツ独自の軽量高性能ボディを採用した事により軽量化している。
樹脂パーツを広範囲に使用する事により軽量化が図られるのだ。
・燃料タンク(2WD)
・フロントフェンダー
・バックドア などに樹脂パーツを使用している。
残りの15kgが前述したとおり、足回りで軽量化に成功。
L、Bグレードでは13インチの国内最軽量のタイヤを装着した。
新型ミライースの安全装備はスマアシⅢ
この時代、軽自動車にも安全装備が備わっているか気になる所だ。
新型ミライースでは、
ダイハツの最新予防安全装備「スマートアシストⅢ(価格:6万円)」を装備している。
スマートアシストⅢは既にタントに装備されているものだ。
しかし、新たに世界最小サイズのステレオカメラを開発し、車高が低いミライースでも搭載が可能となった。
※カメラ位置はフロントガラス
スマートアシストⅢ搭載の軽自動車としては初となるフロントに2つ、リアに2つのコーナーセンサーを採用している。
スマートアシストⅢが備わってからは、
・オートハイビームの追加
・車線逸脱警報機能の追加
・前方だけでなく、後方にも誤発進抑制制御機能が追加
・緊急自動ブレーキが歩行者にも対応
と上記4つの新機能が備わっている。
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新型ミライースかアルトか
ここからは具体的に、ミライースの最大のライバルであるスズキのアルトと比較していこう。
新型ミライースのフルモデルチェンジ内容は下記の通り
・スマートアシストⅢ装備 ・最大80kgの軽量化 ・空気抵抗3%低減 ・パワートレーンのエネルギー効率改善 ・燃費は先代と同じ35.2km/L |
自慢の低燃費と低価格に加え安全装備も備えている。
初代と同じように2代目でも軽量化に成功。
燃費は従来と変化なしだが、走りの質を高めてきた。
しかし、最大のライバルであるスズキアルトも負けてはいない。
アルトは燃費性能を維持する為に、徹底した軽量化に成功している。
廉価モデルでは新型ミライースよりも軽い、610kgの車重を達成。
燃費では、アイドリングストップ、エネチャージ、エコクールなどにより37.0km/Lを叩き出す。
燃費性能を比較するとアルトに軍配があがる。
価格に関しては、
最廉価グレードの販売価格を見てみると、
ミライースは84万2000円。
アルトは84万7000円。
装備に多少の差はあるものの、値段はほぼ同じだ。
新型ミライースでは価格上昇を極力抑えている。
しかし、樹脂製のバックドアを採用したりと、高品質ながらの生産とコスト低減に力を入れている。
安全面ではミライースか
アルトの衝突安全装備は、レーザーレーダーによる、レーザーブレーキサポートだ。
これに対し、新型ミライースはスマートアシストⅢを装備している。
高性能なステレオカメラを採用し、歩行者も見分ける。
安全面では新型ミライースが1歩リードしている。
走行性能も、ミライースは大幅改良されているので、アルトよりも一歩リードした状態だ。
燃費性能こそはかなわないが、技術面では今回のフルモデルチェンジにより完全にミライースがアルトを超えたのだ。
新型ミライースでは、室内も注目して頂きたい。
収納スペースでは手の届く位置に集約させ、使い勝手が向上している。
アクセルペダルの位置を12.7mm前方に配置し、後席の居住性も向上している。
軽量骨格シートを新開発し座り心地も良くなっている。
室内はハッチバックタイプの軽自動車としては十分の広さを持っている。
遮音材も最適な位置に使用しているので静粛性も向上。
空力性能も改善しており、Cd値は従来比よりも3%低い0.29台をキープしている。
新発売されたミライースとアルトで迷ったら、両方試乗してみよう。
先代のミライースに乗った事がある方なら必ず、新型を気に入るはずだ。
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