スズキのカプチーノが新型になってデビューする。発売日は2018年6月。価格は?デザインはどのようになるのだろうか。詳細は解説していく。
新型カプチーノの発売日は2018年6月か
日本市場では最近スポーツカー熱が白熱している。
例えばトヨタとBMWが共同開発している新型スープラ。
こちらは2017年10月開催の東京モーターショーで発表されるし、
マツダでは新型RX-7、RX-9の開発を進めている。
この新型車種はマツダを象徴とする新型ロータリーエンジンを搭載するスポーツカーだ。
これらも10月の東京モーターショーで発表される情報がある。
そしてホンダは、
S660をビートの後継モデルとして誕生させ、いまだに注目を集めている。
さらに新型NSXを誕生させた事も新しい。
バブル期にスポーツカーが流行ったがその傾向が現代にも来ている。
スポーツモデルが活発化すると必然的に自動車業界が元気になるので新型カプチーノも是非とも復活させて欲しい。
新型カプチーノの発売時期は2018年6月頃と予定されている。
しかし、気になるのはスズキの燃費不正だ。
これにより全ての車種の発売スケジュールが半年程遅れてしまっているのだ。
実際に発売されるのは2019年にずれ込む可能性も十分あり得る。
その一方で2017年10月開催の東京モーターショーで姿を見せるのでは?との声もある。
ここでは、スズキの軽自動車であるカプチーノの最新情報をお伝えしていきたい。
その前にまずはカプチーノについて簡単におさらいをしておこう。
新型カプチーノの情報の前に..
スズキのカプチーノの名前は、コーヒーショップの定番メニューの「カプチーノ」に由来する。
カプチーノと言えば小さなコーヒーカップに入ったシナモン入りのエスプレッソの事をさすが、
その可愛らしさを乗車人数2名のコンパクトオープンカーで表現したのが、スズキのカプチーノである。
スペルはCappuccinoと表記する。
発売期間は 1991年10月~1998年10月の7年間だ。
残念ながらカプチーノはバブル崩壊に伴い生産を終了した。
スペシャリティカー市場が低迷したのと、軽自動車の規格変更を受け、「セルボモード」と一緒に車種整理の対象となったのだ。
最近の車種を見てみると、可愛らしい車が人気がある。
さらに軽自動車で本格スポーツカーも注目されている。
それをスズキは見逃さない。
新型カプチーノは軽自動車でありながら、本格的なスポーツカーとして進化してくる。
ホンダS660の人気を本気で掻っ攫いに来る予定だ。
一体どのような車種として生まれ変わるのだろうか。
尚、旧モデルのスペックは以下の通りとなる。
▼旧カプチーノ
乗車定員:2名 ボディ:2ドアオープン 全長:3,295mm 全幅:1,395mm 全高:1,185mm ホイールベース:2,060mm 車両重量:700kg エンジン:F6A型 657cc 直3 DOHCターボ 駆動方式:FR 最高出力:64PS/6,500rpm 最大トルク:8.7kgf·m/4,000rpm 変速機:5速MT / 3速AT サスペンション:前/後:ダブルウィッシュボーン |
スズキカプチーノのは1998年までに約2万6000台生産されたが、元々は市販化をする予定は無かった車種だ。
スズキの車内コンテストで試験的に作られたモデルの為、自由な発想でスポーツカーを追求していた。
その結果、軽自動車ながらFR本格スポーツカー、そして当時では珍しい収納式のハードトップを備えたオープンカーとなった。
これらに市場は反応し、市販化を希望する声が多数挙がった。
その声を受け、鈴木社長はすぐに市販化に動いたのである。
さて、新型カプチーノが2018年に誕生するとなると、発売終了してから丸20年の沈黙を破る事になる。
何故、今「新型カプチーノ」なのだろうか。
昔、スズキカプチーノとホンダビート(S660の前モデル)で軽自動車のスポーツカーを盛り上げていた時代があるのだ。
両車種とも1991年~1998年に生産されていた車種だ。
カプチーノとビートは同じ時期に発売され、同じ時期に生産を終了している。
S660の人気を受けスズキも刺激されているはずだ。
軽自動車のスポーツカーが現代でウケているのも間違いないが、
1番のきっかけとなったのは「アルト」にスポーツモデルを追加した事だろう。
実際に、新型カプチーノにはアルトのシステムの一部が流用される事になる。
ホンダはビートの名前を捨て、後継モデルをS660と名付けて誕生させたが、カプチーノの後継モデルも他の名前で誕生するのだろうか。
スズキとしては全く新しい名前でカプチーノの後継モデルを誕生させる気は無さそうだ。
20年のスパンがあいていたとしてもカプチーノの復活を待っているファンはいるのだ。
新型カプチーノでは
・5速MTに加え5AGSも誕生する
・駆動方式は4WD
・アルトのシステムを流用する
・価格は190万円~230万円
・新型ワゴンRとプラットフォームを共有
・先進装備を採用
などの注目すべき点は多くある。
これらを解説していきたい。
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スズキカプチーノの仕様
旧カプチーノは、
軽自動車のスポーツカーの中で唯一のFRレイアウトを採用した。
この目的はエンジンの重心を後方に置く狙いがある。
エンジンの位置をフロントアクスルより後部に配置した事により、「フロントミッドシップ」を再現したのだ。
フロント51対リア49という絶妙な重量配分となっている。
エンジンは縦置きで、これにより左右スペースが生まれるが、
このスペースを使い4輪ダブルウィッシュボーン式サスペンションを採用した。
(軽自動車初の試み)
ボディについて
アルミニウムをボディやルーフに多く使用し、14inアルミホイールもオプションで用意され、軽量化にも力を入れた。
その結果カプチーノの車両重量は700kgで誕生したが、
車体剛性を補う為に、プロペラシャフトを通すセンタートンネルと、大きな断面積を持つサイドシルを採用した。
その結果、車内容積が非常に狭くなってしまった。
スズキカプチーノのマイナーチェンジ
カプチーノが初のマイナーチェンジを受けたのは1995年だ。
マイナーチェンジの主な内容は、以下の3つだ。
・エンジンの強化
・軽量化(前モデルより-10kg)
・3速ATの追加
一つずつ見ていこう。
【エンジンの強化】
エンジンを強化し、最大トルク10.5kgf·m/3,500rpmとなった。
マイナーチェンジの具体的な内容は、K6A型エンジンをオールアルミニウム化し、16ビット化されたECUを搭載している。
【軽量化】
ホイールの軽量化やエンジンをオールアルミ化した事により、10kgの軽量化に成功した。
【3速ATの追加】
5速MTのみの設定に加え、3速ATも用意した。
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スズキ新型カプチーノ最新情報
ここまででカプチーノについて振り返ってきた。
ここからは新型カプチーノの最新情報をお伝えしていきたい。
新型カプチーノの価格
スズキ新型カプチーノの価格について解説したい。
まず新型の価格はライバル車種に合わせて設定される。
カプチーノと競合する車種はホンダ「S660」、ダイハツ「コペン」となる。
S660の価格:1980000~2280000円
コペンの価格:1852200~2073600円
ライバル車種はいずれも200万円前後となる。
新型カプチーノもそれに合わせて200万円前後となるだろう。
190万円台~230万円のモデルが用意されるはずだ。
プラットフォームは新型ハートテクトを採用
2017年2月にフルモデルチェンジを行った新型ワゴンR。
新型プラットフォームの「HEARTECT(ハーテクト)」を採用している事に注目したい。
ハートテクトと言う新型プラットフォームは、一言で表現すると「クルマの基本性能を高める軽量高剛性の新プラットフォーム」だ。
スズキの新型プラットフォーム、ハートテクトは主要構造や部品配置を全面刷新して作られている。
車体だけでなくサスペンション部品も骨格部品の一部として利用し、基本性能の向上と軽量化を両立する。
屈曲した骨格を滑らかにつなぎ、合理的でシンプルな形状とするとともに、骨格同士が結合する強い部分を部品の固定に利用し、補強部品を削減した。
このプラットフォームを新型カプチーノに採用する事で、
走行性能が最新の物になるだけでなく、安全面も強化される。
剛性に優れ、さらに軽量化を実現する。
旧カプチーノが700kgなので新型プラットフォームを採用する事により-50kgは確実だと言われている。
さらに軽量化される新型カプチーノ。
新型プラットフォームにより燃費性能も向上する事は間違いない。
スズキ新型カプチーノもハードトップ型オープンカー
旧カプチーノがそうであったように、
新型カプチーノでも3ピース構成のハードトップ型オープンカーとなりそうだ。
収納はトランクルームとなる。
オープン時の形態も
・フルオープン
・タルガトップ
・Tバールーフ と予想されいる。
尚、ライバル車種である
ホンダS660はソフトトップ(手動式)、ダイハツコペンはハードトップ(電動式)を採用している。
新型カプチーノのボディ
旧カプチーノのボディは前述した通り初期の日産フェアレディZのようなロングノーズ・ショートデッキのスポーツカースタイルを採用していた。
新型でも「ロングノーズ・ショートデッキ」の古典的なスポーツカーボディで誕生する予定だ。
ただし、ボディデザインなどは現代風に手直しが入る。
さて、旧カプチーノでは室内が非常に狭く室内空間については「世界一居住空間の狭い車」とのレッテルまで貼られた事がある。
新型ではこの点を改良してもらいたい。
スポーツカーでも室内空間は広くとって欲しいものだが中々難しそうだ。
スポーツカーでさらに軽自動車となれば室内空間を広くするのにも限界はある。
スズキは室内空間をより広くして誕生させる予定ではいるがそこまで期待しない方が良さそうだ。
新型カプチーノの駆動方式はFRか4WDか
前モデルでは駆動方式はFRを採用していた。
新型でもFRを採用してもらいたいが4WDで誕生するとの話が出ている。
実際は発表されるまで分からないが、
スズキとしてはコストを無駄にかけずに新型カプチーノを誕生したいはず。
そもそも軽自動車でスポーツカーと言うものは販売台数が大きく稼げないのだ。
FRで誕生させるよりも、今ある4WDで誕生させる方が開発コストをぐっと抑える事が出来るのだ。
と言うのもすでにスズキには「アルトワークス」がある。
このアルトワークスのシステムをカプチーノに流用すれば4WDとしてコストをかけずに新型カプチーノを誕生させる事が出来るのだ。
駆動方式についてはFRか4WDかは現段階では分からないので最新情報を入手次第追って更新したい。
【新型カプチーノのエンジン】
なお、エンジンについてもアルトワークスの物を採用する。
新型アルトワークスのエンジンは、R06A型直列3気筒DOHCインタークーラー付きターボとなる。
最高出力は自主規制の限界の64ps。
以下がエンジンのスペックだ。
▼新型カプチーノのエンジンスペック
エンジン:R06A型(改) 最高出力:64ps/6000rpm 最大トルク:10.2kgm/3000rpm |
新型カプチーノのトランスミッション
旧カプチーノのトランスミッションは「ジムニー」の物を採用し、5速MTのみで誕生した。その約3年半後のマイナーチェンジによって3速ATも追加されている。
新型カプチーノではどうだろうか。
新型でも当初は5速MTで誕生するのが濃厚だ。
スポーツカーはマニュアルで走る楽しさがある。
新型カプチーノはこの点にこだわり当分は5速MTで販売する予定でいる。
尚、2ペダルMT、5AGSの追加も濃厚となっている。
本格的な走りを楽しめる車種である事は間違い無さそうだ。
新型カプチーノは先進装備を採用
新型カプチーノには現在のスズキの最新装備を全て詰め込む予定だ。
安全性が格段と上がる事になる。
■デュアルセンサーブレーキサポート
・前方衝突警報機能
・自動ブレーキ機能
・前方衝突被害軽減ブレーキ機能アシスト
■誤発進抑制機能
・踏みまちがいなどによる急発進を回避
■車線逸脱警報機能
・わき見などで車線をはみ出すと、注意を促す
■ふらつき警報機能
運転の疲れなどで蛇行すると、注意を促す
■先行車発進お知らせ機能
・前のクルマの発進に気付かないとお知らせ
■ハイビームアシスト機能
・ハイビームとロービームを自動で切り替え
■ヘッドアップディスプレイ
・運転席前方のダッシュボード上に、車速やシフト位置、デュアルセンサーブレーキサポートの警告などを表示するディスプレイ
■エマージェンシーストップシグナル
・約55km/h以上で走行中に急ブレーキを検知すると、ハザードランプが自動で高速点滅。後続車に急ブレーキを知らせ、注意を促す
■EBD付4輪ABS+ブレーキアシスト
・滑りやすい路面での急ブレーキ時には、4輪ABSが作動
■ESP(R)[車両走行安定補助システム]
・コーナーなどでの横滑りを抑えるスタビリティコントロール、発進・加速時に駆動輪の空転を抑えるトラクションコントロール、急ブレーキ時にタイヤのロックを抑えるABSを総合的に制御するシステム
■ヒルホールドコントロール
・坂道発進で、ブレーキからアクセルに踏み替える瞬間、一時的にブレーキが作動(最長約2秒間)
新型カプチーノかS660かコペンか
スズキカプチーノとホンダビート(S660の前モデル)の争いが再開されそうだ。
1991~1998年の間では生産台数ではホンダビートの方が上回っている。
・スズキカプチーノ:2万6583台
・ホンダビート:3万3892台
新型カプチーノはS660より遅れて発売される分、性能的には有利なはずだ。
今回は販売実績ではカプチーノの方が上回る可能性がある。
そこにダイハツのコペンも割り込んでくる。
軽自動車スポーツカーの市場も今後は目を離せなくなりそうだ。
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